気ままにクラシコ

カッコだけはエリートリーマンな三十男がファッションについて語ります


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不完全さが生み出す味わい ~フェリージのベルト~

2010年5月19日 

私の近場のお気に入りのスポットに、明治時代に建てられた純和風の旧家があります。
古いものやレトロ感溢れるものが好きな私は、こうした旧家や洋館を巡るのが趣味のひとつなんです。
コチラ、現在は公共施設になっており、入場料を払えば中を自由に見学することができます。
居間のソファにゆったりと腰掛けて、新緑の爽やかな風が中庭から吹き抜けるのを感じながら、中庭をボーっと眺める。コレだけで、旧家の主となったような贅沢な気分を味わえます。私も結構単純な男ですよね。
非常に立派な建物ですが、地元ではマイナーな施設なためか、休日でもお客さんはまばらで、ゆっくりと過ごせるのもポイントが高いのです。
不完全1
上の写真はこの建物の中庭を写したものですが、右側のガラス越しの景色が歪んで見えるのが分かりますか?
このガラスは大正時代に作られたもので、現代のガラスのように面が均一でなく、薄ーい波が立ったような表面になっています。このため、上記のように風景が歪んでみえるんですね。
こんなガラス越しに景色を見ると、中庭が印象派の絵画のように滲んで見えたりして、とっても風情があります。
拡大して見てみると・・・
不完全2
手作り感に溢れていて、レトロな感じですよね。
こうしたガラス、不完全さが生み出す味わいがあって、個人的に好きだったりします。
不完全が生み出す味わいと言えば、こちらのフェリージのベルトもそうかもしれません。
不完全3
ところどころ巣が入った真鍮製のバックルに、自然素材のタンニンでなめしたむら感のある革。
この組み合わせがなんとも言えない雰囲気を生み出しています。
イタリア人はこうしたこなれ感を演出するのが上手いですね!おそらく、日本人がフェリージと同じような鞄やベルトを作ろうとしても、人工的で無味無臭な似て非なるモノができてしまうような気がします。
もっともその分、均一な工業製品を造らせたら日本人の方が上手く作れるのでしょうが・・・
必ずしも「完全」=「格好良い」ではないところが、ファッションの面白いところかもしれませんね。

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8件のコメント
COMENT
  • こんばんは。
    地元にいいスポットがあるんですねー。
    私の地元だと・・・思いつかない・・・・・。

  • 渋い遊びしてますねー!
    コレドコ!?
    子供同伴じゃ、なかなかいけないなぁ・・・
    ガラスを壊したら、修理代はいくらかかるのでしょうかww

  • アウスレーゼさん、こんばんは。
    コメントしにくい記事まで、書き込んで頂きありがとうございます。
    > 私の地元だと・・・思いつかない・・・・・。
    そうなんですか?
    首都圏だとこんな文化施設が凄く充実しているイメージがありますよ。
    ファッションに関しても同様ですけど・・・

  • katsuさん、こんばんは。
    場所は新庄の金岡邸です。こちらの地方では確実に流行らない遊びですねww
    子供には良さはなかなか分からないでしょうねー。だけど、田舎のお爺ちゃんの家に遊びに行ったと思えば楽しいかもしれませんね。こうしたガラス、今でも売ってるみたいですけど、やはり高いみたいです。行った際は子供の動きの注意してください!。

  • こんにちは。
    そうですねー。新宿御苑とか、東京ミッドタウンとか自然豊かなところはありますが、家屋風の建物に入ってのんびりとは違いますしねー。
    あと、都内だと結局人が多くてイマイチ寛げない場所がほとんどですね。
    探せば隠れ家的な場所があるのかもしれませんが。

  • アウスレーゼさん、こんばんは。
    ミッドタウンって自然豊かなんですね。ビル+緑なんてギャップがあって面白そうです。出張の際に見てみたいと思います。

  • みやのこ

    はじめまして、
    私は埼玉県下に住んでる者です。
    数ヶ月前のことですが、私は東京・丸の内にある復元再建されて間もない三菱一号館を訪ねた時にマドの景色を何気なく見たさい、新築建物であるにも関わらず景色が歪んで見えるのに気付きました。
    後でわかった事ですが、なんでも新丸ビルの高層化の為に解体撤去された旧建物の発生品を流用加工してはめ込んだそうですけど、それはともあれ三菱一号館のその昔懐かしいこのガラスを見た時に、かつて住んでたわが家にあった古い窓ガラスを思い出してしまいました。木の窓枠と歪んだ窓ガラスの独特のあの味は引っ越しして30年近く経っても、いまだに私の脳裏にしっかりと刻み込まれてます。
    さて、北関東の表玄関である大宮駅においても東口駅舎[1967年竣工]の駅前ロータリー側の窓は竣工当時のものも見受けられますが、窓枠こそはアルミサッシではあるものの、窓ガラスはなんと景色が歪んで見える古いタイプのを現役で使われてます。
    ともあれ、建物を壊すか或いは改装する時でない限り手に入ることの難しいこのガラスは骨董価値があると考えます。
    以上の通りですが、この貴殿のブログ及び写真を拝見していて私が思い出した事をコメントした次第です。
    駄文・長文になりましたが、この辺をもちまして失礼します。

  • みやのこさん、こんにちは。
    コメントありがとうございます。旧家などを訪問した際に窓ガラスに注意を払うと、今でもこうした歪んだガラスが残っていますよね。まれに、ステンドグラスをはめた家もあったりして、とても趣向があります(首都圏でしたら鳩山会館が有名ですね)仰るとおり、こうしたガラスには骨董的価値があると思います。
    建築物に色々とお詳しそうですね。首都圏ですとこうした旧家が多く、見ごたえがあるでしょうね。昔の家は住む人の感性、美意識、経済力やその地方の特色を感じさせるものが多く、面白いですよね。出張の際に丸の内の三菱一号館にも行ってみたいと思います。

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