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【読んだもの】エスプリ思考 エルメス本社副社長、斎藤峰明が語る

2013年9月27日 

esprit

エルメス本社の副社長は日本人の方なんですね。そんなところから興味を持ちコチラの本を手に取りました。エルメスジャポンの社長を務め、今はエルメス本社で副社長をされている斎藤峰明氏のインタビューやエピソードを通して、エルメスの本質を伝えようとしています。

エルメスが大切にしているもの

今まで、エルメスの商品を買ったことも、お店にも行ったことも無い私ですが、中身はエルメスに対して親近感をいだくエピソードや言葉が詰まっています。それは「謙虚じゃないと感動できない」というエルメス先代社長の言葉にあるように、エルメスがある種の慎ましさを大切にしているせいでしょう。エルメスを語る上で外すことのできないキーワードに「職人」があります。しかし、エルメスはその職人の持つ技術を、社外に向かって声高に語るようなことはしません。本作でもエルメスのいわゆる「こだわり」は、数ページでサラッと語られている程度です。

同様にエルメスにはマーケティングという概念が無く、社史すら存在しないそうです。「エルメスは、最高のものを提供して、お客様の生活を豊かにすることを大切にしてきました」とあるように、ものを作って、社会と接点を持つことに重きをおいているのです。もちろん、銀座にあるメゾンエルメスはラグジュアリーブランドにふさわしい旗艦店ではあるのですが、それも「エルメスの文化を見せる場を作りたかった」ためであり、利益と量の拡大を優先させた結果ではないのです。

綺麗事なエルメス!?

一方で「憧れの存在であるエルメス」として、日本で支持されているのは間違いないかと思います。こうした消費者に支えられこそ、今のエルメスがあるのではないでしょうか。悪くいえば、ミーハーな消費者があってのエルメスということです。本作では非常に素晴らしいことが書かれているのですが、ちょっと綺麗事に聞こえてしまうきらいがありますね。「エルメスが生まれて進化してきた背景には、フランス人の生活文化と、企業としての哲学の双方が存在している」とあります。今後、日本の生活文化がさらに成熟化し洗練されたものになっていけば、それはエルメスにとって、プラスでもありマイナスであるかもしれません。それは、エルメスの価値を真に理解できる消費者は増えても、表層で満足する消費者は減ることを意味しますから。

最後に「人に自慢したり持っていることに意味があるのでなく、使ってもらうことに意味がある」という文面がありますが、物欲系のブログをやっている私には耳が痛いですね。意識せずとも、うんちくやトレンドに流されがちになる私。エルメスまでとはいわなくとも「本物」を見いだす目を養い、慈しんで服を着ていきたいですね!

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